（小川　誠一さんからのリレー）

自転車を走らせて

丹友会　　八塚　吉郎

もう5年程前のことですが、家族で遊びに行った帰り、郊外の三叉路で信号待ちの時、路肩にカラスの死骸が有るのに気付き、何気なく見ていると、突然、上空から黒い物が舞降りて来て、死骸を嘴で喰え側道上の電線に止まりました。

信号が変ったので車を走らせながら、ミラーを見ていると、死骸の落下するのが見えました。つがいで相方の死を受入れる事が出来ないのか、何度、電線に持上げ、落下も繰り返しているのか考えると、胸が痛くなりました。

　近頃、親が子を虐待し、子が親や祖父母を危める報道が珍しく無くなりましたが、この国の人間はカラス以下になり下ってしまったのでしょうか、悲しい限りです。

　こんな事を想い出しながら、私は今も自転車を走らせていますが、市民農園・競艇・図書館通いなど、私の日常行動はすべてこの自転車です。年間走行距離は５０００ｋｍに達します。その効果かどうかは解りませんが、今でも私にとって医者と薬は無用の存在です。

　明日からも「肘と背筋を伸ばし、ペタルは爪先で力強く踏む」ことを意識して自転車を走らせます。

　次回は（ＡＫ）の島　守人さんにバトンをお渡しします。