旅の思い出―マレーシア紀行

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　中村清一郎

 
日本人がロングステイをしてみたいと望む国また東洋ゴムがアジアで重要な拠点として位置づけている国マレーシアに興味があり３月下旬にツアーで５日間の旅をした。
　関空からクアランプール経由でリゾート地ペナン島へ。ホテルへ向かう途中猛烈なスコールに出会うが、バスでの移動中なので問題はなかったものの、いきなり熱帯雨林気候特有の歓迎を受ける。
　世界遺産のジョージタウンでは、イギリス風の教会やトライショー（人力車）に乗車しながら見学をした後、定番企画のオランウータン保護島にて彼らと対面をして高原避暑地（標高１５００ｍ）のキャメロンハイランドにて宿泊。　
　翌日周辺地域の朝市散策や広大な紅茶園でノンビリ紅茶タイムを過ごし、クアラ・セランゴールへ。川沿いのレストランにて海鮮ディナーを食し、日没を待った後ボートでホタルを観賞する。川岸のマングローブに小さな光が点滅する様はまるでクリスマスツリーのようで感動もの。
　次の日は、東西交易の中継港であり、ミックスカルチャーの都市として繁栄を極めたマラッカで半日を過ごす。独特の香りが漂うオランダ広場や青雲亭、セントポール教会等を見学。いよいよ首都クアラルンプール（ＫＬ）へ。流石にアジアの振興都市らしくペトロナスツインタワー（４５２ｍ）やＫＬタワー（４２１ｍ）等高層ビルが林立し、その急成長ぶりがうかがえる。
　国家元首である国王の豪華な王宮や国立モスク、国家記念碑等市内を観光し、ＫＬ随一の繁華街で巨大ショッピングセンター内に併設のホテルに連泊。
　最後の観光は、険峻な岩山にたたずむ聖地バツー洞窟であった。２７２段の階段上に広がる大洞窟内にはヒンズー教寺院が静かに佇み、特殊な雰囲気を醸し出しており、聖地として多くの信仰を集めているらしい。
　マレーシアは、アジアでは珍しく多民族多宗教国家で１９６５年にシンガポールが独立分離して現在の国家が形成され、グルメもバクテー等のマレー料理やニョニャ料理も味わったが、総じて中華料理の印象が強い。
　短い旅程ながらアジア特有の安心感と親近感を覚える日々であった。

　　　次のバトンは　黒田　均さんです。よろしくお願いします。